日本画と言うと、スケッチなどから小下図を作りつつ検討を重ね
原寸大の下図を作成して、それを本番の和紙に転写して描く。
そういう手順が一般的かもしれません。
私はもう20年くらい、紙に描く下図はほとんど描いていません。
スケッチや写真をPCに取り込み、加工して小下図代わりの構想画像を作成し
原寸大の大下図も作らず、本番の和紙に直接鉛筆でデッサンしてから描くというスタイルを採ってきました。
昨年、思いがけずA3のプリンタが入手できたことを機に
構想画像を淡くプリントして、形を描き起こし絵の具で彩色するという方法で、今後は紙の下図を作ることにしました。
モニター上の構想画像を見ながら描くのは、いろいろと問題を感じることがあり
本番前に一度絵の具で試してみた方がいいと考えたからです。
◆ 小下図 サン・フランチェスコ聖堂 4号大 ( 30 × 21 cm )
イタリア・アッシジの顔とも言えるサン・フランチェスコ聖堂を
ほぼ真っ正面から見下ろすことのできるサンタ・マルゲリータ教会前からの眺めです。
本番では8〜10号で描く予定です。
![]()
構想画像をプリントし、ドローイングペンで描き起こしたところです。
以前から、線描をもっと前面に押し出して描きたいという想いがあり
鉛筆、ペン、毛筆など、どれが自分にとって最適かをテストするための最初の試作です。
鉛筆は絵の具をかけると消えやすく、ペンか毛筆か、あるいは併用するのが良いかを試して行きます。
ここでは主に0.2mmの黒のドローイングペンを使っていますが
本番は画面が大きくなりますので、ペンの太さを再考する必要もありそうです。
紙は本番用の和紙ではなく、八つ切版の普通の画用紙を使っています。
八つ切はA3よりも少し小さいので、A3のプリンタが楽勝で使えます。
現在見えている色彩は構想画像のものですが、この後絵の具で彩色をしていきます。
![]()
彩色が一段落したところです。
使用した絵の具は、透明水彩・ガッシュ(不透明水彩)・膠で溶いた顔料などです。
ドローイングペンは鉛筆より遥かに黒いのですが、予想以上に薄くなっています。
彩色の方法にもよりますが、本番では彩色途中や仕上げ直前に線描を追加する必要がありそうです。
紙も本番の和紙とは質感が大きく異なりますので
本番では、画面の雰囲気が変わってくると思います。
下図はあくまで指針ですので、やはり実際に描いてみないと何とも言えません。
新たな作品のための小下図を、この他にも何点か進めています。
描きかけの作品は徐々に手を入れていますが、まだ仕上がったものはありません。
最近は制作過程を載せない方針で来ましたが
そうなると作品が仕上がらないと記事ができません。
このままでは「月一ブログ」どころか「年一ブログ」になりかねませんので
今後は下図も載せて行こうかなと思っています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
本日のおまけ
1961年のディズニー・アニメ映画「101匹わんちゃん」を元に
1996年に実写映画化された「101(ワン・オー・ワン)」
その主人公で、ディズニー史上最大のヴィラン(悪役)との呼び声が高い
ファッションデザイン会社社長クルエラ・ド・ヴィルの若き日を描いた
ディズニーの新作実写映画「クルエラ」が公開されています。
5月28日公開ですから、もしかしたら、そろそろ上映終了かもしれません。
クルエラは、前作ではベテラン女優のグレン・クローズが熱演しましたが
今回は「ラ・ラ・ランド」でアカデミー主演女優賞を獲得したエマ・ストーンが演じています。
Disney's Cruella | Official Trailer
この予告編の中で流れているのが、1958年にリリースされたコニー・フランシスの「Who's Sorry Now? 」
この曲のオリジナルは1920年代のものらしく、多くのミュージシャンがカヴァーしています。
私は映画を観ていないので、この曲がテーマ曲なのかどうかは分かりません。
映画はドタバタ劇のようなものですが、この曲が何とも不思議な雰囲気を醸し出している気がします。
Who's Sorry Now? by Connie Francis 1958
------------- Ichiro Futatsugi.■
原寸大の下図を作成して、それを本番の和紙に転写して描く。
そういう手順が一般的かもしれません。
私はもう20年くらい、紙に描く下図はほとんど描いていません。
スケッチや写真をPCに取り込み、加工して小下図代わりの構想画像を作成し
原寸大の大下図も作らず、本番の和紙に直接鉛筆でデッサンしてから描くというスタイルを採ってきました。
昨年、思いがけずA3のプリンタが入手できたことを機に
構想画像を淡くプリントして、形を描き起こし絵の具で彩色するという方法で、今後は紙の下図を作ることにしました。
モニター上の構想画像を見ながら描くのは、いろいろと問題を感じることがあり
本番前に一度絵の具で試してみた方がいいと考えたからです。
◆ 小下図 サン・フランチェスコ聖堂 4号大 ( 30 × 21 cm )
イタリア・アッシジの顔とも言えるサン・フランチェスコ聖堂を
ほぼ真っ正面から見下ろすことのできるサンタ・マルゲリータ教会前からの眺めです。
本番では8〜10号で描く予定です。

構想画像をプリントし、ドローイングペンで描き起こしたところです。
以前から、線描をもっと前面に押し出して描きたいという想いがあり
鉛筆、ペン、毛筆など、どれが自分にとって最適かをテストするための最初の試作です。
鉛筆は絵の具をかけると消えやすく、ペンか毛筆か、あるいは併用するのが良いかを試して行きます。
ここでは主に0.2mmの黒のドローイングペンを使っていますが
本番は画面が大きくなりますので、ペンの太さを再考する必要もありそうです。
紙は本番用の和紙ではなく、八つ切版の普通の画用紙を使っています。
八つ切はA3よりも少し小さいので、A3のプリンタが楽勝で使えます。
現在見えている色彩は構想画像のものですが、この後絵の具で彩色をしていきます。

彩色が一段落したところです。
使用した絵の具は、透明水彩・ガッシュ(不透明水彩)・膠で溶いた顔料などです。
ドローイングペンは鉛筆より遥かに黒いのですが、予想以上に薄くなっています。
彩色の方法にもよりますが、本番では彩色途中や仕上げ直前に線描を追加する必要がありそうです。
紙も本番の和紙とは質感が大きく異なりますので
本番では、画面の雰囲気が変わってくると思います。
下図はあくまで指針ですので、やはり実際に描いてみないと何とも言えません。
新たな作品のための小下図を、この他にも何点か進めています。
描きかけの作品は徐々に手を入れていますが、まだ仕上がったものはありません。
最近は制作過程を載せない方針で来ましたが
そうなると作品が仕上がらないと記事ができません。
このままでは「月一ブログ」どころか「年一ブログ」になりかねませんので
今後は下図も載せて行こうかなと思っています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
本日のおまけ
1961年のディズニー・アニメ映画「101匹わんちゃん」を元に
1996年に実写映画化された「101(ワン・オー・ワン)」
その主人公で、ディズニー史上最大のヴィラン(悪役)との呼び声が高い
ファッションデザイン会社社長クルエラ・ド・ヴィルの若き日を描いた
ディズニーの新作実写映画「クルエラ」が公開されています。
5月28日公開ですから、もしかしたら、そろそろ上映終了かもしれません。
クルエラは、前作ではベテラン女優のグレン・クローズが熱演しましたが
今回は「ラ・ラ・ランド」でアカデミー主演女優賞を獲得したエマ・ストーンが演じています。
Disney's Cruella | Official Trailer
この予告編の中で流れているのが、1958年にリリースされたコニー・フランシスの「Who's Sorry Now? 」
この曲のオリジナルは1920年代のものらしく、多くのミュージシャンがカヴァーしています。
私は映画を観ていないので、この曲がテーマ曲なのかどうかは分かりません。
映画はドタバタ劇のようなものですが、この曲が何とも不思議な雰囲気を醸し出している気がします。
Who's Sorry Now? by Connie Francis 1958
------------- Ichiro Futatsugi.■