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Channel: 風色明媚
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2015年 11月8日 日曜日 + 第2回「洲羽の会 小品展」のお知らせ

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◆ 二匹の猫 パステル 3号  第1回

知人からの依頼で、二匹の猫を描いています。
おそらく依頼者が溺愛しているであろう、目に入れても痛くないニャンコたちです。
「うちの子が世界一可愛い!!」
それが飼い主たちの、人類史を通じて万国共通の、頑固なまでの想いなので…ありましょう。

そこで私は考えるのです。
例えば人物、特に女性を描く場合、モデルよりも少しだけ綺麗に描いてあげる
そういう暗黙のサービスをした方がよいと耳にします。
美人は美人に、そうでない人は…それなりに。 きゃはは!

さて、猫の場合はどうすべきなのでしょうか。






鉛筆による、下描きの下描き。

ここのところペンによる線描きを試していますが、ペンは消すことができません。
大きく修正する必要がなくなるまで、まずは鉛筆で描いていきます。

最近は下地にデジタルプリントを使用した、ジークレー下地のパステルを主体に描いていますが
使用するプリンタや額の都合上、現在はサムホール以下のサイズに限定しています。
この作品は3号ですので、最初から手描きになります。






その後、ペンで猫を描き起こしています。

その前に、鉛筆を定着させるために希釈した胡粉ジェッソを全体にかけてみました。
胡粉ジェッソはアクリル画などの地塗り剤で、日本画の代表的な白色顔料である胡粉をジェッソに混入したものです。

ジェッソとは、チタニウムホワイトや炭酸カルシウムなどをアクリル樹脂で練ったものです。
元々はアクリル画用に作られたものですが、油絵・日本画など様々な絵画に使われています。
因に、ジェッソはイタリア語で、石膏・チョーク・白亜・石灰岩などの意味があります。
そのため、テンペラなどで使われる石膏下地もジェッソと呼ばれます。

通常のジェッソに比べると、胡粉ジェッソは胡粉の粒子によって紙の表面に細かな刺が生えたようなザラザラした手触りになります。
そうすることによって紙へのパステルの絡みが良くなる可能性が考えられますので、今回初めて使ってみました。






一通り全面に基本色が入ったところ。

白は透明水彩の白も使っていますが、それ以外はパステルです。






さらに描き込みます。

尻尾などの最も黒いところは透明水彩の黒、そして背景はパステルと水彩の黒を併用しています。
猫の細部の描写には柔らかめの色鉛筆も使っています。
そろそろ猫のヒゲも描き入れる時期に来ています。

さて、この画像は10月28日のもので現在は落款も入って仕上がり直前まで来ていますが、それはまた次回に。




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第2回「洲羽の会 小品展」のご案内

私が講師を務める長野県諏訪市の絵画教室の
私と受講生の皆さんによる2回目の小品展を開催いたします。









総出品点数は約40点。
私の作品は10点くらいになろうかと思います。
この「洲羽の会」は、受講生の作品が優先で、私はあらかじめ決められたスペースでの展示となりますので
おそらくパステル10点程度が限度かと思われるのです。
今回私は、この展覧会のための新作は描いていませんので、ここ半年間に描いた作品を中心に展示することになります。

お忙しいこととは存じますが、是非ご来場いただけますようご案内申し上げます。


-------------- Ichiro Futatsugi.■

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